zakzakの連載記事に図解で分かる「決算書」の仕組みというのがあります。
けっこうメジャーな会社を題材にしているのと、決算書の分析ポイントがカンタンにまとめられていて楽しみにしています。
この連載の執筆者(川口宏之さん)が書かれた本に興味がわいたので、早速読んでみました。
とにかくわかりやすい
zakzakの連載もこの本をベースに構成されているようで、この本も
です。細かい数字にとらわれず、ある程度の塊を図解にすることで会社の業績が一目で把握できます。
貸借対照表と損益計算書には多少なじみがあったものの、キャッシュ・フロー計算書はわたしには未知の領域でした。
が、このキャッシュ・フロー計算書も図解でサラッと理解出来ました。
図解なので中学生でも十分理解出来そうです。
とりあえず
んじゃないかと思います。せっかく読んだので復習のためにポイントをまとめておきます。
「ビジネス基礎体力が身につく 決算書を読む技術」のまとめ
貸借対照表(B/S)
- 会社の安全性を分析
- 負債と純資産でどこからお金を集めているのかがわかる
- 資産で集めたお金を何に使っているのかがわかる
- 負債は将来返さなければならないお金
- 純資産は返す必要のないお金
- 前受金はちょっと特殊 → 流動負債だが将来売上に振り替わるので、たくさんあった方が良い
損益計算書(P/L)
- 会社の収益性を分析
- 売上高→売上総利益→営業利益→経常利益→税引前当期純利益→当期純利益の順で見て、ゆるやかな変動が理想で、変動が大きいところが分析のポイント
- 営業外利益は営業利益と同一視できるものもある
キャッシュ・フロー計算書(C/F)
- 会社の安全性と収益性の両方を分析
- 営業キャッシュ・フローは本業でのお金の増減
- 投資キャッシュ・フローは設備投資や他の会社への投資によるお金の増減
- 事業縮小のため既存設備を売却すると投資キャッシュ・フローはプラスになる
- 事業拡大、積極投資をしてる場合は投資キャッシュ・フローがマイナスになる
- 財務キャッシュ・フローは金融機関や株式発行によるお金の増減
- 営業キャシュフロー – 投資キャッシュ・フロー = フリー・キャッシュ・フロー
- フリー・キャッシュ・フローがマイナスだと過剰投資の可能性がある
財務3表間の関係
貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書の関係
- 期首と期末の現金の変動要因がキャッシュフロー計算書でわかる
貸借対照表と損益計算書の関係
- 期首と期末の純資産額の変動要因が損益計算書でわかる
取引フロー図
- 取引とお金の流れを把握するもの
- 顧客にはサービスを提供してお金を貰う
- 仕入先等からは商品を仕入れてお金を支払う
- 営業キャッシュ・フローに関係するのは顧客と仕入先等
- 投資キャッシュ・フローに関係するのは投資先等
- 財務キャッシュ・フローに関係するのは銀行・株主
- 仕入れ〜販売の流れを時系列にしたタイムライン型取引フロー図で資金繰り(CCC)を考える
- CCC(現金循環化日数)とは「仕入先への支払日から顧客からの回収日までの平均日数」のことで、少なければ少ない方が良い。
取引フロー図ではわからない会計独特の処理
減価償却する固定資産
将来費用となる資産なので、将来の利益を押し下げる要因となる
将来発生する減価償却費以上の利益の増加が見込めるかがポイント
引当金
- 将来発生する費用を前倒しで計上してるので、 要因となる
のれん
- M&Aにより初めて明るみになる
- 買収価格 – 買われる会社の純資産 = のれん
- 日本の会計ルールではのれんは償却資産になるため、償却資産以上の利益の増加が見込めるかがポイント
- 国際会計基準ではのれんは償却しない
おすすめの参考書
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この本のおわりに読んだ後は実際に分析してみることが大切とありました。
やっぱり、じぶんで分析できるようになるには、実際に手とあたまを動かす必要がありますよね。
わたしも聞きなじみのある会社とか気になる会社をこの本で学んだ方法で分析してみようと思います。
最近のマイブームがPythonの勉強なので、決算書のデータをPythonに渡して財務3表の図を描いてくれるスクリプトなんて作ったら一石二鳥かなw
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